「以心伝心」

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From:村中大祐

以心伝心という言葉。
これは本当に日本の言葉なのかと
最近疑うことが多くなった。

西洋化した日本の現状は
東洋に近づいてきた西洋と
ある意味逆転してきたように思う。

どういうことかと言えば
私が見たヨーロッパは
以心伝心の国ばかり、ということ。

逆に日本人は西洋化する中で
この「心を伝える」ことが
やけにへたくそになったのではないか
と、そう思ったりする。

一つにはSNSの普及。
写真や動画を出して終わり。
そういったことの影響かは
正直わからないけれども

あれ?これって日本人の本質だったか?
ちょっと首をかしげたくなることが増えて来た。

結局みんなで一緒がよくて
自分ひとりでは怖い。

そんな人に以心伝心などありえない。

所詮「他と同じ」を共有しているだけじゃないか。
それは以心伝心なんかじゃない。

本来の以心伝心とは
一人で立つこと。
その中で相手の「個」を認め
心を伝え合うことから始まる。

それをヨーロッパ人に学ぶとは
正直思っていなかった。

だからって日本人が劣っているとか
そういうくだらないことを言うつもりもない。

ただ、日本人が西洋だと「思い込んでいる」ものは
実は違うというか、
それは私たちの勘違いなのではないか?
という問いを持っている。

意外に西洋の方が過去150年の間に
いわゆる東洋の思想を吸収して
東洋的な豊かさを追求するように
なってきた気がするのだ。

それを知らない日本人は
ヨーロッパ人などの外国人に対しては
実体ではなく、常に幻想のようなものを抱いている。

ましてや自分たちについては
且つての姿と今の姿は
それほど大きく変わっていないと
思いこんでいるような気がする。

でも日本人はすごーく変わってしまった。
かつての日本人じゃなくなった。

だから国内に一種独特の不思議な
世代間格差みたいなものが
生まれてやしないか?

音楽をやっていると最近すごく不思議に思う。

日本はもう世界のレベルに追いついたのに
何だかまだ鏡を見るのを避けている。

別にこれは音楽の分野に限らないと思う。

そして厄介なのは
日本では何でも価値の統一化が進むこと。
知らないうちに何でもマスコミや広告などで
価値が決められていく。

そして統一過程が終わると、
今度はそれ「ひとつ」しか認めない。

「一番でないといけないんでしょうか?」
みたいな話じゃなくて、
本当に何でも「ひとつ」だけしか許さない。

その「ひとつ」に照らして全てを照合し
判断の基準とする。

でも最初に向いたベクトル「方向性」が
どこかで誰かが勘違いしたもの、
まがい物であったならどうする?

「外国の良いものとはこういうもの」みたいな
誰かの勝手な思い込みで出来上がった価値。
そこに何の信ぴょう性もない。

でもそう言ったことが
適当に刷り込まれている私たちの日常では
それがそのまま修正されずに
ずーっと価値として残り続けてしまう。

それを変えたり修正することすらできない。
やるとなれば、考えられないほどのエネルギーを要する。

或いは変えなくてもいいから
せめて他の価値観を増やすべきなのに
それすら認めようとしない。

最初に出来上がってしまった方向性が
間違っていたらどうする?

そのまま全体が同じ方向にひたすら走り抜けると
「これ、違うんじゃないかな?」と思う人間は
迷える子羊となってしまうはず。

そしてちょっと先には断崖絶壁があるのも知らずに
ただわき目もふらずに
皆で同じ方向に走って行く。

どうやったら本当の姿を彼らに見せられるのか。
何が鏡となるのだろうか。

ちょっと休憩して、もう一度自分たちの姿を
ゆっくりと眺める時間はないものか。

東北大震災の避難者の方たちが2万8000人いるという。

国会で出鱈目なやり取りばかりを
何度も何度も繰り返した結果がこれだ。

避難者たちの毎日の生活を考えることすらしなかった。

東北大震災はまだ終わっていない。
東京オリンピックはやりたければやればいい。
でも先にどうして震災のけじめをつけないのか?

ドイツは中東の100万人を受け入れて
一度はアンジェラ・メルケルの支持率が低下して
政治的な危機にあった。

だがそれを教訓に活かして
新たな対策を講じて、再選への道を模索中だ。

それは世界大戦の全体主義に対する
贖罪の意味も込めて行われた行為だ。

彼女たち政治家の政治理念がそうさせたのだ。

これこそ以心伝心のココロだと思う。

あなたに音楽を届けたいと思う。
でも音楽を聴くなら
あなたの感性で聴いて欲しい。

そこで思いついたことや、感じたことはホンモノだ。
その感覚を大切にしてほしい。
けっして人の言葉に惑わされないでほしい。

他と違う感じを持つことは大切だ。
自分なりの感覚、感性を信じること。

そして環境や社会がそれを【許す】こと。
そんな社会こそ以心伝心の社会のように思う。

もっと豊かな日本にしたいと思う。
誰かが困っているのに
何もしない国に豊かさは来ない。
皆さんわかっているはず。

だからちからを合わせて欲しい。

今日も素敵な一日を。
横浜の自宅から。
村中大祐

コメント

  • もちろん音楽が心に響けばそれだけでよいのですが・・・

    こういうことをおっしゃる(今回のブログだけではなく、すべてを含めて)指揮者さんの音楽を聴きたい、聴き続けたい!と心の底から思いました!



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